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名鉄観光サービス株式会社
旅行業界に不可欠な外国人材。
アイデアや、和み。“きっかけ”が生まれる
・名古屋市中村区
・旅行業 他
従業員数 1,520名(本社採用の外国籍社員数 8名) 2018年10月
海外拠点 台湾、中国、ベトナム、インドネシア、アメリカ
インバウンド部
烏尼尓(ウニル)さん
出身国:中国 30歳 入社3年目
名古屋市立大学大学院 経済学研究科卒業
担当業務:中部・北陸を中心とした訪日外国人
観光客向けの個人旅行観光商品の開発と販売
Company message:企業のメッセージ
コミュニケーション能力を発揮し
それを仕事へとつなげる姿は、さすが
Foreign Employee:外国籍社員
内モンゴルから日本にあこがれて、来日。
入社前の“やさしさ”が心に響いた
兄姉も日本に留学していたことなどから、日本を身近に感じていたという烏尼尓さんは、中国の内モンゴル出身。幼少時代から日本にあこがれていたと言い、母国の大学を卒業後、日本へ留学しました。「日本には魅力も多く、内モンゴルには日本にあこがれている学生がたくさんいます。実際に来日してみても、とても住みやすく日本での就職に迷いはありませんでした。大学時代は旅遊管理を専攻していたので、旅行関連の仕事に就きたいと思っていました。名鉄観光は、グループで地元の経済に貢献しているのでそれも魅力でした。入社前に総務の担当者にとてもやさしく接してもらえたのが印象的でしたが、入社してもその印象は変わらず、会社が人を大切にしていると感じます。
中部エリアは外国人からの知名度がまだ低いと感じますが、魅力的なものや場所が多くあるので、それを自ら情報発信しています。世界中の人たちに、このエリアの魅力を知って欲しいですね。お休みの日は、一人で旅行に出かけたりしますが、旅先ではできるだけ外国からの旅行者に話しかけるようにしています。そうすることで、外国人が日本に求めているものも理解できますし、それが仕事にもいかせますから(笑)」最後に日本で就職を考える留学生にアドバイスをくれました。「日本で就職したいなら、まずはこの国にどんな魅力があるのかを学び、知ることが大切だと思います。あとは仕事と関連しないことでも良いので、好奇心を忘れないこと。経験が増えれば、知識の幅も広がります。また、小さなことでも良いので挑戦を続ければ毎日の生活の中で発見が多くなり、楽しいと思います」
※ | 昇龍道プロジェクト/中部運輸局や中部北陸9県の自治体、観光関係団体などが協働で中部北陸圏の知名度向上を図り、海外からのインバウンドを推進するプロジェクト。 |
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旅行業界でのインバウンド需要の高まりを受け、外国籍社員の推進採用をスタートさせた名鉄観光サービス株式会社。本社に設置されたインバウンド部では、海外の旅行会社に向けた商品開発や販売に注力しています。外国籍社員は主に、海外の旅行会社と国内の各種施設の懸け橋的な役割や、外国人ならではの視点をいかした情報発信業務などを担当。「現在、外国籍社員はインバウンド部に6名が在籍していますが、グローバルマーケットでの仕事が増加している旅行会社にとっては不可欠な人材です。まだ毎年の定期採用には至っていませんが、今後はアジア圏だけでなく、欧米などまで幅広い国の人材を、採用することも視野に入れています。国際貨物事業でも、輸出入ともにビジネスが増加しているので、その対応も必要だと感じています」とは、総務部担当課長の山口啓輔さん。
「インバウンド部では『昇龍道プロジェクト※』など、社内だけでなく横とのつながりが大切になる場面もありますが、外国籍社員は高いコミュニケーション能力を発揮してくれています。仲間をどんどん増やしながら、それを仕事につなげる姿は頼もしいですね。今後も、理論武装ではなく本当の意味で高い経験値をもつ海外人材の活躍に期待したいです。
採用募集や教育方法は基本的に日本人と同様ですが、インバウンド部では環境に早く慣れてもらうため、内定段階からアルバイトをしていただくなどの工夫をしています」経営企画部係長の原口瑛二さんは「日本人にはない視点やアイデアに新鮮味を感じますし、私たちが当たり前に感じることの中からさまざまな気づきを与えてくれるのも魅力です」と話します。「コミュニケーション能力の高さは、休憩の場を和ませるのにも一役買っている」と言うのは総務部主任の加藤あや香さん。同社では、外国籍社員が新たな風を吹き込んでいるようです。