SPECIAL INTERVIEW PICK UP!03

株式会社エスワイシステム

大手に打ち勝つ優秀な人材を、長年確保。
秘けつは、“人間力”+自社育成プラン

・名古屋市東区
・ソフトウェア開発 他
従業員数 400名 (本社採用の外国籍社員数 50名) 2018年8月
海外拠点 インドネシア、中国

3SEシステム部 制御技術1課
Shofi Nur Fathiya(ショフィ ヌル ファティヤ)さん
出身国:インドネシア 入社2年目
豊橋技術科学大学大学院 情報・知能工学専攻卒業
担当業務:システムエンジニアとしてコンピュータのシステム構築

Company message:企業のメッセージ

他社とは違う視点で、人材発掘。
すべてを求めないのが、成功のカギ

1991年の創業当時から大手企業との競争に打ち勝っていくためには優秀な人材発掘が重要だと考え、早くから女性やシニア層、外国人などの採用に注目していたという株式会社エスワイシステム。同社での 初めての外国人採用は1996年でした。
「弊社のような中小企業の場合、他社と同じような方法や視点では優秀な人材の確保は難しいのが実情です。そのため、これまでに外国籍の方をはじめ、優秀にもかかわらず他社が目を向けていないニッチな人材を積極的に採用してきました。日本語は話せるがITは未経験という方や、来日経験がなく日本語も話せないけれどプログラムの知識があるという方などは、人間力が高くやる気があれば採用しています。その結果として国籍、年齢、性別に関係なくレベルの高い人材が多く集まっていると自負しています」と話すのは、常務取締役で管理本部長の後藤大祐さん。
こうした人材を社内で育成するため、同社ではキャリアプランに合わせた各種プログラムや研修制度の充実を図っているほか、インターンシップも中学生から大学生、留学生まで幅広く受け入れるなど、自社の魅力を広める活動も積極的に展開してきました。
「技術がない方や日本語をまったく話せない方を採用すると言うと皆さん驚かれますが、日本語も話せて技術ももっているという方は大手企業が採用してしまいますからね。技術はもちろん、日本語習得の支援も社内でサポートし十分やってこられました。離職率も低く保てています。外国籍の方を採用したいのであれば、外国籍の方が多く活躍している会社だと知っていただくことも重要ですね。それが採用時の安心にもつながるのではないでしょうか」

中部事業部 3SEシステム部
情報技術2課 マネージャー
呂 小潔(ろ しょうけつ)さん
出身国:中国 37歳 入社13年目
名古屋市立大学 経済学部卒業
担当業務:システムエンジニアとしてコンピュータのシステム構築

Foreign Employee:外国籍社員

だれもが活躍できる環境が、仕事への意欲を生んだ

19年前、中国で地元の高校卒業後に来日し、京都で日本語を学び大学へ進学。その後、名古屋での就職の道を選んだ呂小潔さん。現在は同社で、外国籍社員の第1号管理職として活躍しています。
「大学では経済学部に在籍していたため、ITの知識はまったくありませんでした。国も考えましたが、やる気があるなら入社してみないかと当時の人事部長に言われ、入社を決めました。そのころから研修も充実していましたし、自ら勉強しようという意欲がわく環境が整っているところが良かったですね。私は入社後に結婚し、6歳の子を育児中で、現在、時短勤務の制度を利用しています。社内では女性だから、外国人だからという差別が一切なく、だれもが活躍できる環境も魅力です。こうした環境があったからこそ13年間、働き続けられたのだと思います。私はこれからもずっと技術者として活躍したいと思っていますが、女性の先輩は少ないので、その先駆者としても道を開くことができればと思っています」
入社2年目ながら大手製造企業のプロジェクトに参画し活躍するのは、ショフィ ヌル ファティヤさん。
「昔から日本のIT技術や文化には興味があり、留学を希望しました。日本で暮らすことは夢の一つでしたが、実際に住んでみると住み心地が良すぎて帰りたくないくらいです(笑)。私は『愛知のものづくりを支える留学生受入事業』※1での留学だったので、アルバイトも含め働いた経験はありませんでしたが、社内でのビジネス研修でビジネスマナーや考え方を学べたので安心できました。入社してから基本情報技術者資格も取得しましたが、現在はさらに上の応用情報技術者資格に挑戦中です。将来は技術のスペシャリストとなり、インドネシアの拠点と日本とのブリッジSE※2として橋渡しの役割を担えるようになりたいと思っています」

※1 アジア諸国から技術系を中心に優秀な人材を留学生として受け入れ、大学院での修学終了後に愛知県企業への就職を促すことにより、世界有数のものづくり地域を支える人材の集積を図ることを目的として愛知県が実施する事業。平成25年度から実施。
※2 言語や文化などを理解し、二国間で円滑に業務を進められるエンジニア。

SPECIAL INTERVIEW PICK UP!