SPECIAL INTERVIEW PICK UP!06

大同メタル工業株式会社

日本にない、価値観や発想力は
社内活性化につながる

・名古屋市中区
・すべり軸受の製造・販売 他
従業員数 1,306名 (本社採用の外国籍社員数 8名) 2018年8月
海外拠点
生産:イギリス、韓国、中国、インド、インドネシア、タイ モンテネグロ、チェコ、ロシア、メキシコ、フィリピン
販売:アメリカ、イギリス、ドイツ、中国、台湾、メキシコ

技術ユニット 研究開発センター 材料開発室 鋳造技術グループ
Nikhil Kr. Bharadwaj(ニクヒル クマール バラドワジ)さん
出身国:インド 25歳 入社2年目
名古屋工業大学大学院 未来材料創成工学専攻卒業
担当業務:材料開発

Company message:企業のメッセージ

物事を切り開く姿勢が、新鮮に映る。
将来的には、現地直接採用も

海外での生産販売拠点を拡大するなど、製品のグローバル展開には早くから着手していた大同メ タル工業株式会社ですが、本社で高度人材の外国人留学生採用に動き出したのは近年になってから。
人事企画センターの浅井恵さんは「めまぐるしい経済状況の下で我が社は今転換期を迎え、新たな事業展開などへの挑戦を始めています。こうした中で様々なバックグラウンドをもつ外国籍の方の採用により、彼らの価値観や発想力、行動力が既存の社員にも広がることを期待しています。
弊社は長い歴史の中で、要求に対して要望以上に応えるという姿勢を培い、それを信頼につなげてきました。しかし、自ら物事を切り開くことに対して少し消極的な面もあります。そんな中、外国籍社員の方が素直な言葉で自分の気持ちを伝える姿は新鮮で、新しい風を吹き込んでくれていると感じます。配属された部署では、英語力を向上させたいという社員も増えているようです。今後は、こうした好影響がボトムアップという形でさまざまな向上につながると考えています。
しかし現在は、ある程度日本語ができる方の採用を前提にしているため、採用試験や研修がすべて日本語です。とはいえ日本語力と能力が比例する訳ではないため、日本語が話せることを前提にした採用に、危機感をもつことは必要だと感じています。外国人留学生の採用に向けて、 関連イベントへ積極的に参加するほか、海外で活躍する社員を採用向けのホームページで紹介するなど、幅広い人材の採用やその活躍をアピールしています。今後は国内での採用だけでなく、現地に出向いた直接採用なども視野に入れています」

Foreign Employee:外国籍社員

「敬語ができなくても大丈夫」。
先輩からの一言が、発言の自信に

2017年に入社したニクヒル クマール バラドワジさん。採用のきっかけは、就活当時、同社で働く先輩がリクルーターとして大学を訪れ、声をかけたことでした。その後、食事会などを通じてコミュニケーションを図るうちに信頼関係が生まれ、採用試験へとつながったそう。
「メタル(金属)の仕事に魅力を感じたのはもちろんですが、先輩の話から会社の明るい雰囲気が伝わってきたのがよかったですね。自分にとって仕事は、会社とするものではなく、“ 隣の人”と協力して進めるものだという思いがあります。だからこそ、外国人を受け入れてくれる社風や姿勢が就職先の会社にあるかどうかは重要でした。また、インドにはない技術を身につけたいという思いで留学し就職したので、その考えにもこの会社は合っていました」
現在は材料開発室に配属され、試行錯誤を繰り返しているというニクヒルさんですが、チャレンジできる機会が多いだけでなく、自分の考えが新しいものにつながっていると実感でき楽しいと話します。しかし、入社したばかりのころは敬語がうまく使えないことから発言を控えていたこともあったそう。
「悩んでいたとき新入社員研修で指導を担当してくれた先輩社員に『あなたは3つの言語ができ、ほかの人にはない強みをもっている。敬語がうまく使えないことは気にしなくても大丈夫』と声をかけられました。その一言で安心し自信につながり、どんどん発言するようになりました。どんなに日本語がうまくなっても、私は日本人と同じにはなれません。ほかの先輩からは『私たちと同じになる必要はない。積極的に行動し、自分の役割を探してほしい』とも言われました。私たちは違いがあるからこそ、お互いから学ぶことができます。お互いの多様性を理解し尊重し合うことの方が大切だと、今は感じています」

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